地域との輪郭・接線をリノベーション
Ry the OVAL

住まいレポート 2017.10.05

今回は仙台都心西部に位置している、4階より上部は住居棟、1〜3階は医療機関やオフィスの入っている複合ビルの1棟リノベーションをご紹介します。近所には木町通小学校、仙台市交通局や法務局があり、都心部繁華街からちょこっと離れた閑静なエリアに位置し利便性も抜群です。

oval_01

外観は、晩翠通りのイチョウ並木からインスピレーションを受けて「山吹色」を採用。街並みからスケールアウトしないよう建物のボリューム毎に分節してカラーリング。
山吹色は小判色とも呼ばれます。小判型の英語「オーバル」( the OVAL )が建物新名称となりました。
OVAL=楕円形。クリニックや医療関連機関、オフィス、住居を包括した地域に根付いた複合施設を表すにもぴったりです。

oval_02

2面接道の角地に立つ建物をぐるりと囲う線状に、自転車置き場とベンチは新設、プランターは既存利用されています。地域との輪郭・接線を豊かにすることを心掛けたリノベーションであることがポイントです。

oval_03

1階のエントランスは4階以上の住居棟と1〜3階の事務所棟に分かれており、居住者と外から来られる施設利用者の動線は交わらないようにしてあります。両エントランスホールそれぞれのポイントに木材を設え、愛着を持ちやすい柔らかな印象となりました。

oval_07

3階はオフィス棟利用者の方々にとってランチミーティングや待合いにぴったりの共用フリースペースとオフィス専有部2室をリノベーション。
無垢の木材に囲まれた共用部と、山吹色に染色されたコンクリート天井を持つ専有部はユニークな空間になりました。賃貸市場での反応も良好で、募集開始から間もなくして入居するオフィステナントが決まりました。

oval_05

oval_06

今回のリノベーションでは意匠面だけでなく「建物基本性能の維持・向上」「インフラ設備の更新」に注力し、建物の資産性向上と地域活性化への貢献を両立することを目的とした取り組みです。
Ry」は事業主である(株)山一地所が手掛ける活用と革新Renovation & Inovation を表すプロジェクトシリーズであり「the OVAL」はその第一弾となります。

oval_08

今後は住居棟専有部のリノベーションも企画されており、ますます楽しみな取り組みです!今後の展開もSendai Scaleでご紹介したいと思います。

 このエントリーをはてなブックマークに追加
種類1棟リノベーション
家族構成-
面積-
エリア都心

事業主・設計施工:株式会社 山一地所

設計監修:studio niko 佐藤・笹本

おすすめ記事