壁透明度55%
住み創り続ける家

住まいレポート 2016.06.29

Sendai Scaleの取材・編集・ライティングに東北大学で建築を学んでいるチームがジョインしてくれました。今回は学生による最初の取材・記事となります。今後は学生らしい視点からの投稿も増えていきますので、楽しみにして頂けますと幸いです。

敷地は、国道からひとつ横道を入った緑豊かで閑静な住宅地。ご自身も建設関係のお仕事をされている、住まい手のIさん自ら設計・施工に関わることで、共につくりあげたリノベーション住宅です。

もともとのお部屋の間取りは3LDK。ていねいに壁量を引き算していくことで、広く風通しのよい、ひとつながりの空間が生まれました。白の映える大きめのキッチン、シェルフと手摺によって囲われた書斎のような小上がり、一定間隔のルーバーで軽やかに仕切られた寝室。
床、天井、壁、といったレイヤーごとに材の質感や密度をデザインすることで、各空間がパッチワークのように繋がりあいながら、それぞれの場所性が細やかに演出されています。

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開口部には二重サッシを施すことで、室内の温熱環境も快適に保たれます。大きく視界の開けた窓際のスペースは、休日、ゆっくり読書をしながらくつろぐ際の定位置となっているそうです。

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天井面は、梁を隔てて温度感の異なる仕上がりに。手前(写真左手)は木、奥(右手)は染色したコンクリートの鮮やかなパターンが目に楽しい。

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玄関入って右手には土間が延び、シューズクロークに。
靴を脱いで上がると、収納力抜群のウォークインクローゼットへひと続きに繋がります。空間に切れ目がなく、みせる収納としてのディスプレイも楽しみの一つ。

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手摺やルーバーは視点によって密度を変え、軽やかに領域をつくります。昼間はルーバーが太陽光をシャープに切り取り、室内に映し出します。

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プランの中心に置かれたキッチン。ホームパーティーの時にも活躍しそうです。木端積みのようなランダムの目地が新しいリビングのフローリングと、キッチンのやはず張り調のタイルとの素材感のコントラストも美しい。

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シンプルな水回り。落ちついたグリーンのハニカムタイルがアクセントに。

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カーペット敷の小上がり。天井がぐっと近くなると、見える景色もまた変わってきます。

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寝室より。ルーバーを介して、ゆるやかに空間が隔てられています。ベッドに寝そべりながら、テレビを観ることも。

設計段階でのコンセプトは「プロトタイプ」。自らの性格を「飽きっぽい」と語るIさんらしく、セルフビルドで更新していくことの出来る空間的な余白や遊び心を、随所にみてとることができます。
たとえば、ルーバーで仕切られた境界に壁を入れて、プライベートな寝室にすることも可能です。

こうした住居に対する作り手と住まい手の実験的な姿勢こそ、日々の暮らしに愛着を持ち続けるための秘訣なのかもしれません。

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種類マンションリノベーション
家族構成シングル
面積65.94平米
エリア都心

設計施工:株式会社エコラ

共同設計:studio niko 笹本直裕

撮影 : 濱田 あつ美

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